
父は教えてくれた、
黒が深ければ深いほど
トップライトとの間に何段階もの階調ができ、
平面がまるで掴みとれるような世界へと変貌することを…
人生もまたそれと同じ、
闇を知るほど光輝き、
深い絵画と化す。
私は長い間、過去の作品を封印してきました。なぜならそれは死と闇をテーマに描いてきたからです。
けれど私のように、それらに囚われてもがき苦しんでいる人がいるなら、
最初の言葉のように、
その苦しみがあるからこそ、光を知ることができるということを
自分は伝えるべきではなかろうかと思いました。
最近私は大きな仕事を経験しました。
数年前、自分が今絵を描いていること、そしてその仕事を経験するなんて想像もしていませんでした。
ただ自分の目の前の困難を超えることにいっぱいいっぱいで、私はいつ光を知ることができるのだろう…と苦しんでいました。
日々苦しみはあります。
けれど諦めず、それを一つ一つ乗り越えていくことで、甕の水が落ちる時がいつかきます。
あまりにもひどい作品は全て捨てましたが、残っている数枚の作品、
これは私の原点であり、私はそれらをようやく過去にすることができたので公開することにしました。