椿



わたしは椿さんに恋している。

椿大社に通うようになってかれこれ3年。


体の弱い私にとって冬の寒さは大敵だったけれど、椿さんと出会ってわたしははじめて日本の冬の美しさを知った。


冬の美しさだけでなく、私は日本と出会い直しているのだ。


日本の美なら他にもたくさんの場所があるだろうと皆さんおっしゃるけれど、

これは目には見えない気のようなものが、私と呼応し合うとても感覚的なもの、

何故か体の痛みが和らぎ、心がととのい、インスピレーションがふつふつと湧いてくる。(前回のANIMISM展ももちろんここでいただいたもの。)

たとえそれがちいさなちいさな蜂や、舞い落ちる銀に光る粉雪にさえ、わたしはその中に神の姿をみてしまう。


枕草子をもう一度読み始めている。

清少納言の美しい表現が、

わたしの”今、感じているなにか”

と重なり合い恍惚としてしまう。


椿大社は私にとって特別な場所。

一体何度通ったことか、けれどいつも飽くことなく、新しいなにかに気が付く。

目に見えるもの、見えないものすべてが私の心にうったえかける。

この感覚が次どのようなかたちで私の目の前に顕れてくるのか楽しみでならない。